冷暖房時の窓の開閉は、冷気や暖気を屋外に逃がすことになるため、
自然換気では十分な換気量を見込めません。
そこで、換気設備を設けて、機械的に換気する必要があります。
冷暖房時には、換気設備と併用づすることで、室内の温度調整と空気
のクリーン化を同時に行うことになります。
木造住宅の換気対策といえば、調理場からの廃ガスや煙、匂い等の除
去などが注視されていました。
排気換気を設けても、外気からの吸気がなければ、燃焼による一酸化
炭素を増やしてしまいます。
また、人の呼吸、二酸化炭素、臭気の発生により、室内の空気はどん
どん汚染されていき、冷暖房の使用により密閉空間の部屋で、空気の
汚染を助長することになります。
さらに、過剰な暖房は結露を発生させる原因にもなります。
現在の住宅は、気密性が高まっているうえ、ストーブなど局所暖房か
ら部屋全体を暖める暖房方式に変わってきました。
常に、換気と通風を心掛け、室内が過剰な湿度とならにようにするこ
とが、とても大切です。
結露は、居住性を悪くするだけでなく、いろいろな害を及ぼします。
水滴は、表面を汚し、傷めることになります。
塗り壁、壁紙などの耐水性の乏しい材料では、吸収して汚れが染み込んだり、
カビを発生させたりします。
実は、この壁材が吸湿した水分が、木造にはとても大きな害となってしまいす。
特に壁内部に及ぶ、内部結露は、構造材の腐朽や虫害につながり、知らない間
に被害が拡大するケースも少なくありません。
いかにして、この内部結露を防ぐかが、今日の木造住宅の課題であり、きちんと
した施工が必要になってきます。