地盤に合った基礎づくり
木造にかぎらず、建物を造るうえで、もっとも大事なこと
は何かと聞かれれば、基礎づくりをあげる人も多いでしょう。
しかし、重要なのは、地盤に合った基礎になっているかどうか
ということです。
いかに強い基礎を構築しても、地盤が持ちこたえることができ
なければ、文字どおり砂上の楼閣です。
地盤の強さは、改良を加えないかぎり変わりません。
そこで、建物の重さと地盤の強さ、すなわち地耐力によって、
基礎の形や地業の種類を選ぶことになります。
基礎を強固にする
敷地全体が盛土されていたり軟弱な場合には、建物を支はえ
る基礎を工夫する必要があります。
現代は、コンクリートで連続的につくる「布基礎」が一般的で、
重量感ある存在は、だれもが安心感を持ちます。
しかし、コンクリートが強さを発揮するのは、押しつぶそうと
する圧縮力に対する耐力です。
曲げたり引っ張ったり、ずれさせる力に対しては弱いのです。
そこで、この弱点を補うために鉄筋をいれます。
引張力に強い鉄筋コンクリートと一体化して、あらゆる力に
対抗できる基礎とするわけです。
では、どうすれば、より強い基礎になるのでしょうか。
建物の重さ(鉛直荷重)や、建物にかかる風圧や地震による横からの
ちから(水平荷重)は、床や壁をへて土台から基礎に伝わります。
これらの荷重を全て受け止め、不均一にかかる荷重を無くし、基礎の
不同沈下やずれを生じないよう基礎の連続させた一体化が必要になり
ます。
頑丈な建物には、良い基礎づくりはなくてはなりません。