木造の構造体にかかる費用は、平均的な木造住宅では、35~40%を占めます。
鉄筋コンクリート住宅の場合は、およそ木造住宅の1.5~2倍近い費用がかかるといわれます。
二階建て40坪弱の住宅で、冷暖房を除いたコストの比率例として、建物全体に対する各工事
の占める割合では、基礎5%前後、骨組の木工事30~35%、内外装・室内全般の仕上げ工事が
35~40%、電気や設備工事は10%~15%、、仮設工事で10%、程度となります。
古くは、和室が多く木工事の比率が高かったため、コストは柱や木材の樹種・大きさ・等級な
どによる違いが大きかったようですが、近年は、設備機器や室内装備品などでグレードにより
、大きな比重をしめます。
また、建物の構造体のコストは、外表面積(外壁、屋根、基礎)が多いほど高くなります
ので、同じ床面積で、総二階で建物の凹凸が少なく、正方形に近い形状ほどローコストに
なり費用を抑えることができます。
建築の費用といえば、建物を建てる費用にばかり目が向きがちです。
しかし、生活するためにはさまざまな運転費(ランニングコスト)が
日常的にかかります。
このランニングコストを抑える建物にすることも重要です。
このためには、断熱性に優れた構造体とする必要があります。
そして、より十分な効果を得るためにも、屋根・外壁・床・天井などの
構造部を断熱構造としたり、外窓を二重にしたりする必要があります。
このように建築費は、ランニングコストを念頭におき、機能面で満足で
きるかを考えることが望ましいといえます。